紀州鉱山の真実を明らかにする会

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朝日新聞 三重版 2010年12月6日 
「強制労働の朝鮮人を30人が追悼  熊野・旧紀州鉱山」

■強制労働の朝鮮人を30人が追悼 熊野・旧紀州鉱山
  熊野市紀和町にある旧紀州鉱山で、戦時中の強制労働で亡くなった朝鮮人の追悼集会が5日、同町鉱山資料館近くに建立した追悼碑敷地内であった。在日朝鮮人や地元住民らでつくる「紀州鉱山の真実を明らかにする会」が催した。 
 関係者ら約30人が参加し、「不当に扱った日本の歴史的責任を追及する」と誓った。
 同会によると、1940〜45年に1300人以上の朝鮮人が同鉱山に連行され、強制労働により35人の死亡が確認されている。
 同鉱山跡地近くには、英国人捕虜16人を慰霊する市指定文化財の「史跡英国人墓地」はあるが、朝鮮人強制労働者の碑はなく、同会が今年3月末に建立した。石碑の前には35人分の石が置かれているが、そのうち11人は名前が分からなかった。
 集会では、今回新たに判明した死者1人の名前を石に記した。
 同会の佐藤正人さんは「どのような思いで働き、死んでいったのか。そして、なぜ日本人がそういうことをしたのかを追及していかなければならない」と語った。韓国から子孫ら2人も参加した。
 朝鮮人労働者に関連して、同市木本町で朝鮮人2人が虐殺された「木本事件」の経緯などを伝えるパネル展が同市内で開かれた。
(百合草健二)
紀州鉱山の真実を明らかにする会